その2 年金

社会保険の入り方

大手事務所に勤務していたときは、健康保険は法人又は業界の健康保険組合に、年金についても同様に厚生年金にそれぞれ加入していたかと思います。

法人を退職した翌月末までに別の法人や企業に常勤として就職(役員を含む)する場合には、新しい勤務先で基本的な手続きをしてもらえますので、人事部の指示に従って必要な書類を出してお任せすればOKです。

いっぽう、個人事務所としてやっていく場合、もしくは就職の可能性はあるけれども今すぐではないというときには、それぞれ自分で手続きが必要です。

年金保険

大手の法人であれば厚生年金制度を持っていて、国民年金と2階建てで加入(国民年金2号被保険者)してきたかと思います。ここでは、あなたが厚生年金制度に加入していて退職時60歳未満(受給年齢未満)、かつすぐには再就職しないということを前提にお話しします。

厚生年金からの脱退

厚生年金からは脱退することになりますので、国民年金の第1号被保険者になります。また配偶者が国民年金第3号被保険者である場合にはこちらも1号への切り替えが必要になります。この切り替え手続きはあなた自身で行う必要があります。

手続きは市区町村役場の国民年金課で、退職後2週間以内に行います。必要な書類は市区町村によって多少異なるかもしれませんが、年金手帳(本人、配偶者)、退職日を確認できる書類(これまで勤務していた法人発行の退職証明書がベスト)、身分証明書(本人のみ)、印鑑(本人のみ)です。「ねんきん通知便」やマイナンバーカードは必須ではありません。手続き自体は待ち時間を除けば10分程度で終わります。後日(1か月くらいは掛かります。)、納付書が郵送されてくるので、保険料を納めましょう。保険料は銀行、ATM、コンビニ、口座振替、クレッジットカードなど手段は広範です。また、先の保険料までまとめて前納すると割り引かれる制度もあります。

保険料は一人ずつ

健康保険同様、これまで保険料は給与水準をベースとして家族分まとめて労使折半の上納付していました。しかし、国民年金保険料は各個人ごとに全額本人が支払います。保険料は全国一律で毎年改定されます。現在は一人月額16,410円です。

なお、途中で他社に就職、常勤役員に就任した場合には再び厚生年金に戻りますが、その際の手続きは新しい会社で行いますので、ご自身で役所に出向く必要はありません。また前納して納めすぎた保険料は還付されます。