弁護士、公認会計士などの士業の方が、大手事務所を退職(定年退職を含む)して個人事務所を開業する際の諸手続きを紹介します。
詳細な手続きはほかのサイトなり、専門書なりに譲りますが、士業の方の独立に際し、「とりあえず、どうすればいいんだ?」、「やらないとまずいものと、やらなくても影響のないものはどれだ?」、という観点で参考にしていただければよろしいです。
どこに届けるのか
私の実例を紹介しますと、私は公認会計士で、大手監査法人を定年前に退職し独立開業したパターンです。届出関連は業界団体である「日本公認会計士協会」と所轄の税務署の2か所だけです。他の士業も基本的には同じだと思います。
税務署への届け出書類
私の場合、所轄の税務署には、
①「個人事業の開業・廃業等届出書」(いわゆる開業届)
②「所得税の青色申告承認申請書」(いわゆる青色申告申請書)
③「青色事業専従者給与に関する届出書」
④「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」
の4つを、開業した月の月末までに所轄の税務署に持参しました。
このほかにもモノの本には、「所得税の減価償却資産の償却方法の届出書」とか、「所得税の棚卸資産の評価方法の届出書」、「消費税課税事業者選択届出書」なんかが例示されていますが、士業の開業時に必要なケースはほぼないでしょう。
届出の必要性
まず、これらを提出する必要性ですが、結論から言うと、すべてにおいて罰則や罰金はありませんので、絶対に出さなければ誰かに咎められるものではない、ということです。もっとも、士業によってはこれらの届け出が業界としての開業要件になっている場合もあるかもしれませんので、そこは各業界団体にご確認ください。少なくとも公認会計士の場合にはまったく関係ありません。
では、個々の届け出について見ていきましょう。その2へ続く。
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