早いほど条件は有利
ストックオプションはいつ発行すべきか。結論はいつでも可です。IPO企業の場合は上場までに数回から十数回程度発行することが多いようです。
タイミングが早ければ早いほど、有利な条件で発行できます。有利な条件とは、行使価格を低く抑えられるという点です。通常、企業はIPOに向けて成長していきますので、まだ成長しきる前のほうが企業価値は低いわけです。また、先にも述べたとおり、算定方法も柔軟に選択できるので、低く計算できる簿価純資産方式等を採用できるなど、有利な条件を作りやすいのです。
何回かに分けて発行するのが正解
もっとも、早い段階だと、メンバーも少なく、彼らの貢献度も未知数ですので、付与すべきかどうかの判断に迷うことが多いでしょう。また、IPO準備の初期段階の場合、結果的にIPOに至らず(あるいは想定以上に時間がかかり)ストックオプションが失効してしまい、手間と費用が無駄になってしまうこともあります。
したがって、模範的な答えは、企業の成長ステージに合わせて、複数回発行していくということになるでしょう。
継続保有の確約書
上場直前事業年度の期首以降に発行されたストックオプションには、上場審査の前提として、上場日前日までの継続保有要件というものがあり、確約書を取引所に提出しないと上場申請が受理されません。
付与者の人数が多い場合には取りまとめに時間を要しますので、慌てないよう余裕をもって準備しましょう。
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