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その3 社外役員はどこから集めるか

ハローワークでは募集しない

社外役員は「役員」です。取締役であれば議決権を持ちますし、監査役だって経営執行にブレーキをかける権限があります。まちがってもハローワークなんかで募集しないでください。

 

理想的にはよく知っている方、若しくはその方からの紹介です。信頼できる人からの紹介なら大丈夫だとは思いますが、自社に何らかのつながりのある人(取引関係、株主など)であればより真剣に相談に乗ってくれるかもしれません。

 

絶対的な信頼関係

役員は社長を含む経営陣のパートナーです。絶対的な信頼関係が必要です。よく非上場会社では配偶者や兄弟などの親族を役員にするケースが多いですよね。上場審査にあたっては、過度な親族集中は敬遠されるのですが、信頼関係という意味では本当は抜群です。

そうなると、原則親族以外から探してくることになりますが、とはいえ誰でもいいというわけではありませんし、責任を負ってもらう必要上、名前だけというわけにもいきません。

 

人材紹介会社を使う

知人ネットワークが無理であれば、人材紹介会社の利用や、ヘッドハンティングという手があります。人材紹介会社とヘッドハンティングの違いは、本人が求職・転職を希望しているかどうかです。人材紹介会社に登録している人は、基本的に条件さえ合えば、来てくれます。一方、ヘッドハンティングの場合には、希望していないのに説得して来てもらうことになりますから、社外役員の勧誘というよりは、後継者候補や、技術、営業等に長けた幹部を招聘する場合に使う方が多いでしょう。

 

人間性も確かめよう

候補が絞られてきたら、経営者自らが本人とよく面談してください。飲み会なんかも良いと思います。その中で、先述した「人間性」を確かめるのです。他社で社外役員を務めている、又はその経験のある人は話が早いかもしれません。上場審査や上場後の株主総会においても、他社での役員経験は好意的です。ただし、あまりにもたくさんの兼務は、実効性も薄いとみなされ逆効果です。