その1 こんなにたくさん

Ⅰの部、Ⅱの部

上場申請のための書類にはどんなものがあるでしょうか。

最も一般的なものは、「有価証券上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)」と呼ばれるものです。Ⅰの部があるなら当然Ⅱの部があります。ただしグロース市場に上場する場合にはⅡの部に代えて「各種説明資料」という簡略版の書類になります。

2022年4月からの東証の市場再編に伴い、上場申請書類の見直しが行われ、従来ジャスダック上場の場合に必要だった「 JQ レポート」は、同市場の消滅と共になくなっています。

Ⅰの部、Ⅱの部、各種説明資料といった各書類の記載様式や内容は従来と基本的に変更はありません。

 IPO -Ⅰの部七変化その1 早めに取りかかろう

 

上場審査にあたり必要な書類

以下の書類は、証券取引所の審査にあたって提出する主要な書類です。実際には、東証審査に提出する前に主幹事証券会社の審査を受けるので、証券会社に対して同じのものを提出することになります 。

また、この他にも登記簿、定款や諸規程、取締役会や株主総会や取締役会、監査役会の議事録、その他稟議決裁資料、内部監査の資料など、上場するしないに関わらず当然あるべき書類を提出することになります。さらに主幹事証券会社や監査法人に作成してもらう書類などもあり極めて多数にのぼります。

 

主な東証提出書類

新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)及び確認書

②新規上場申請のための四半期報告書及び確認書

③同(Ⅱの部)又は各種説明資料等

引受審査に係る個別資料

⑤反社会的勢力との関係がないことを示す確認書

審査に際しての質問回答書

⑦事業計画及び成長可能性に関する事項について記載した書面
  ※グロース市場のみ

⑧有価証券新規上場申請書

⑨新規上場申請有価証券訂正通知書 

 

このうち、⑥以外は定式化されたフォームに従って作成することが求められます。

 

審査後に提出する資料

以下の書類は、審査が完了し、上場が決まってから提出或いは公表される書類です。とはいえ、上場承認が下りてから作成したのでは到底間に合いませんので、前もって準備しておく必要があります。

 

有価証券届出書

新株式発行並びに株式売出届出目論見書(目論見書)

③新規上場申請に係る宣誓書

④上場承認日のプレスリリース (新株発行決議、業績予想)

⑤上場日のプレスリリース(東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ等)

独立役員届出書

⑦主要株主の異動に関するお知らせ

⑧取引所規則の遵守に関する確認書

⑨株券上場契約書

⑩時価総額算定書及び時価総額算定書添付資料