その1 証券審査が必要なワケ

証券会社により審査が必要なワケ

上場の可否は東証などの証券取引所が判断します。上場申請に際しての証券取引所による審査がそれです。

ところが、証券取引所の審査を受ける前に、引受証券会社の審査も受ける必要があります。

上場申請を行うには引受幹事証券会社から証券取引所への推薦書が必要であり、そのための審査を主幹事証券会社において行う必要があるからです。

 

IPO -主幹事証券会社 その1 主幹事証券会社はなぜ必要? 

 

証券会社によるコンサルテーションが必要なワケ

主幹事証券会社の審査に先立ち、上場会社に値するような収益性があるのか、十分な管理体制ができているかなどについて確認の上、不足している部分の改善のために、証券会社の公開引受部門がコンサルティングを行います。

証券会社の引受審査部での審査は証券取引所での審査を意識して行われますし、公開引受部でのコンサルテーションは証券会社の引受審査部門の審査を意識したコンサルテーションになります。

 

公開引受部門に繋いでもらうのだって簡単ではない

ではまずは証券会社の公開引受部と契約すればいいんだなと思うと、話はそんな簡単ではありません。

証券会社との付き合いにおける最初の関門は、営業部門から公開引受審査部につないでもらえるかという点です。証券会社の営業担当者はその企業にどれだけ高い上場可能性があるのかをを社内で説明するわけですが、特に大手の証券会社ではそれっぽい案件がたくさん舞い込んできますので、ある程度の蓋然性が高いものしか公開引受部には繋いでもらえません。したがって、そのレベルまで至っていないと感じた場合には、自助努力や他のコンサルタント、会計顧問などとまずは基礎整備を行うことから始めましょう。