プロマネがとっても大事
質問が提示されら、いち早く(その日のうちに)、質問を棚卸し役割分担を行います。
これには、上場準備に社内に最も詳しい人が関わるべきです。どのような方向性で答えるべき質問なのか、どの部署に答えてもらう必要があるのか、どこまで深く答える必要があるのかを判断し、その書きっぷりやスケジュールを指定します。
担当者から上がってきたドラフトは社内でチェックを行います。答えるべき方向性が間違っていないか、他の質問や申請書類、今までの回答内容との矛盾がないかを確認します。
ウソはだめよ
最も大事なのは嘘で取り繕わないことです。取り繕ってしまうと必ずあとで露見します。申請書類や過去の回答に間違いがあれば、間違っていましたと素直に訂正するのが得策です。決して嘘の上塗りはしてはいけません。
審査部に提出する際には、事前に(どうしても直前になってしまいますが)公開引受部の担当者に見てもらいましょう。審査担当者がどのような意図で質問をしているのかを一番よく分かっているのが、同じ証券会社の中の引受担当者です 。
また、必要に応じて外部のIPOコンサルタントや弁護士、監査法人などにも見てもらうのも有用ですが、時間的に難しい場合もあります。最後は上場担当の役員レベルが必ずチェックしましょう。質問によっては社長に確認すべきものもあります。
落とそうと思ってやる審査はない
審査が進行してくると、タイトなスケジュールや細部にわたる質問にさいなまれ、会社と証券会社との関係がギクシャクしてくることが時々あります。なんでそんな細かいところまで突っ込んでくるんだとか、前回答えたはずなのにどうしてまた訊いてくるんだとか、この間言った話と違うじゃないか、とか様々です。
そうこうしてるうちに、証券会社が審査で落とそうとしているんじゃないかと会社が疑心暗鬼になってしまうこともあります。しかし考えてみてください。公開引受部から公開審査部に上がった時点で証券会社としてはイチオシなはずです。審査部門としては、通したはずの案件が証券取引所審査で落ちてしまうことが屈辱なのです。ですから、ここで審査に落とそうとしているのではなく、証券取引所の審査で落とされないように、取引所の審査を想定しながら、一生懸命理論武装をしようとしているのです。決して落とそうと思って審査しているのではないと立ち返って考えるようにしましょう。
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