所得税の確定申告
個人事業主として開業した皆さんは 個人の所得税に関する確定申告を毎年2月中旬から3月中旬までの間に行います。
「法人」ではなく、あくまでも「個人」ですので、納める税金は所得税になります。
個人事務所であげた所得は事業所得と呼ばれ、 1年間に受けた収入から人件費や 経費を差し引いた所得金額に対して課税されます。
個人の所得税の計算に際しては、事業所得以外の所得についても一緒に確定申告を行います。 例えば 他の企業の役員に就任しているような場合には、その役員報酬は給与所得になります。他にも不動産関連の所得、雑所得、一時所得等があれば合算して計算することになります。これらの損益は通算して税額計算することができますので、例えば 事業所得が赤字であった場合には、その赤字金額を給与所得と通算して 税額計算することができます。ただし、上場株式の売買損益 や配当金などは 分離課税になりますので 通算はできません。
℮-Tax
確定申告に際してはe-Tax が便利です。所得税の確定申告を行う人の約7割はすでにe-Taxを使っているようです(令和6年国税庁公表)。
e-Taxを使うには、国税局ウェブサイトの確定申告書作成コーナーから作成・提出するのが便利です。 もう少し 専門的にはe-Tax ソフトをダウンロードして行う方法などもありますが、個人事業主の確定申告だけであれば、確定申告書作成コーナーで十分です。
また 年々 マイナンバーカードを経由した様々なデータの連携(マイナ連携)が進んできているため、従来はいちいち手入力していたデータが自動連携されることによって確定申告の実務が格段に楽になりつつあります。
青色申告に対応した 会計ソフトを使うことによって事業所得の計算結果をe-Tax に連携させることもできます。 ただマイナ 連携にフルに対応しているものばかりではないので 当面は 事業所得の計算は 会計ソフトで、 その他の確定申告は e-Tax で と 使い分けた方が良さそうです。 これらは時間の問題で毎年バージョンアップされていくと思います。
支払調書
年末調整の時期になると、顧問先から支払調書というものが送られてきます。支払調書はクライアントからの支払い金額 すなわちこちらから見た時の売上金額と源泉徴収額が記載されたもので、給与所得の源泉徴収票と似たような内容になっています。
確定申告の際には、源泉徴収額すなわち所得税の前払い金額を申告し、納付税額を算出しますので、法定調書が手許にあると便利です。
支払調書はクライアントにとっては税務署に提出が義務付けられている法定調書の一つですが、支払先つまり皆さんに対しての提出は任意です。クライアントによって 黙っていても送付してくれる場合もありますが、要求しないとくれない場合もあります。
こちら側で源泉徴収額をしっかりと記帳していれば必ずしも入手しなくても税務申告上何ら問題はないのですが、そうでない場合もあります。こちら側で請求書を発行するような売上であれば、源泉徴収金額もこちら側で計算するので特に問題はありませんが、講師謝礼や印税のように先方で計算が行われるものや、立替金の精算などが混じっていて内訳が分からないケースでは入手しておくと便利です。
もっとも、支払調書を入手しても役に立たないこともあります。 よくあるのは 期ずれを起こしているようなケースです。こちらの売上高は役務の提供基準で計上します。従って 例えば 12月中に 役務の完了した 売上高は12月に計上しますが、支払期日が 1月だった場合に クライアント先では 現金基準で源泉徴収を計算をしていると、その分支払調書と一致しなくなります。毎月継続して切れ目なく顧問報酬を頂いているようなケースでは特に影響がありませんが、12月をまたぐような支払期日の場合には 食い違ってしまいます。 このような場合にはクライアントの作成した支払調書の記載にかかわらず、こちら側の売上計上基準に従った売上高と源泉徴収額をもって 確定申告すれば OK です。
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